ESと面接の両方で必要となる「自己PR」。
ESでは文章で、面接では言葉で伝える必要があり、就活生にとっては大きなハードルです。
そんな大事な自己PRですが、毎年ほとんどの就活生が頭を抱えています。
その最大の原因は、語れることがないこと。
大学生活を普通に送ってきた学生にとって、アピールするような実績などない場合が多い。
そこで、「バイトで売り上げをあげた」「サークルでまとめ役をやった」などとでっちあげるのです。
しかし、そのような付け焼刃では就活を潜り抜けるのは困難、というよりも不可能でしょう。
この記事では、自己PRを作り上げるために何をすればいいのか、それを語っていきます。
ほとんどの学生が自己PRに悩んでいる
冒頭でも申し上げたように、ほとんどの学生は自己PRに悩んでいます。
稀に大学生とは思えないような実績や経験をあげている人もいますが、気にしないでください。
一見キラキラして見えるエピソードも、ビジネスの世界では何の価値もありません。
また、本当に実力のある人ならベンチャーに行くか、コロナ禍であっても起業します。
皆さんの就活の成否には全く関係のないことだと理解して下さい。
皆さんはそんなキラキラ就活生に惑わされず、自分のやるべきことを愚直にやるだけです。
自己PRは難しい
とはいえ、自己PRを作り上げるのは難しいもの。
社会人相手にアピールできるような実績などないでしょう。
ですが、やり方次第です。
正しい作り方、方向性さえ間違っていなければ十分就活でも結果が出せます。
留学やサークルは定番で面白くない
さて、自己PRの中身です。
定番は先ほど言ったような、バイト・サークル・ボランティアです。
しかし、これは人事も聞き飽きていることであり、アピールは困難でしょう。
自己PRで大事なのは自分の性格や人となりを知ってもらうことであり、そのためには「面白い人」「話しやすい人」と思ってもらうのが一番です。
「なんとなく良い人」と思ってもらえれば自然と良い評価になるものだからです。
強いのは突き抜けたオタク
バイト・サークル・ボランティアがだめなら、何を話せばいいのでしょうか。
私はビジネスマニアになることをおすすめします。
新聞やニュース、もしくは何かの本からテーマを引っ張ってきて、それについて深く研究するのがベストです。
例えば不動産。
皆さんは、世界最強の不動産会社を知っていますか?
割と有名な話なので知っている人も多いかもしれませんね。でも知らないふりをして聞いてください。
満を持して答えを発表すると、マクドナルドです。
「マックはハンバーガーの会社でしょ?」
そう思われたかもしれません。しかし、マックは店舗を出すために最強の立地を選んで、買い占めまくっています。
マックが持っている店舗の不動産、これが最強の資産なのです。
このエピソードを知っていれば、「他にも隠れた資産を持っている会社はないのかな?」と考えることができます。
そこで深く調べてみると、アルソックという会社に行きつきました。吉田沙保里さんがCMをやっているセキュリティ会社ですね。
この会社は一般の家に防犯セキュリティを敷いています。
ある意味では、防犯を通して地域の治安情報を警察並みに得ていると言えます。
これも資産と言えないでしょうか?
このような情報を知るのは簡単ではありませんが、知っていれば自分をPRすることができますし、面接しすぎて疲れている人事から見ても楽しいですよね。
自分の知識やビジネスIQをアピールすることもできるでしょう。
ぜひ、皆さんはビジネスマニアになってください。
コツは「ズラして」「突き抜ける」
この「ちょっとひねった知識」を手に入れるのは簡単ではありません。
コツは、ズラして、突き抜けること。
例えば、「Amazon」について興味があるとしても、それではテーマとしては普通すぎますね。
その時に「Amazon」を調べるのではなく、Amazonを「小売り×インターネット」という見方で分解してみます。
そうすると、「企業の価値を分解する」という発想ってアリだな、と思うはずです。
この調子でドンドン分解してみます。
「Apple」なら、「デザイン×コンピューター」、さきほどの「マクドナルド」なら「ファストフード×不動産」ですね。
このように、ゴリゴリ分解していって書き出してみて、共通項を抜き出してみる。こうすると、色々見えてくるはずです。
もちろんやり方は分解だけではありません。一番面白いのは歴史です。
経済史を紐解いてみる。
そうすると、「なんでこの会社はこんなに有名なんだろう」という疑問が解決されます。
日本の財閥の歴史なども、現在の経済に大きな影響を残していますし、「保険」というビジネスがなぜ普及したのか、「マイホーム」という言葉がなぜできたのかが分かり、マクロなトレンドを読めるようになります。
自分なりのやり方を探してみて、どんどん研究してみてください。手を動かすことが大事で、とにかく疑問を立てる。テーマはなんでもいいので、ネットか本で調べてみる。分からない、答えが見つからないと思ったらさっさとテーマを変える。これでOKです。
ビジネス知識で差を付けよう
さて、これらの情報を手に入れるために必要最低限の知識を身に着けておきましょう。
ビジネスの分析のための知識ですから、無駄になることはありません。
社会人になった後も活かせますし、むしろなくてはならないスキルです。
具体的にどのようなスキルがあればいいのか、見ていきましょう。
会計の知識
まず一番便利なスキルが、会計です。
ビジネスを自分の目で見るためには最も必要な能力です。
会計といえば経理、と杓子定規に考えるのではなく、持っていて当たり前のスキルです。
(ここだけの話、将来副業や起業をするなら必須の知識です。)
会計を学ぶためには簿記の資格を取ってしまうのが一番ですが、最低限分かればいいという人は『財務三表一体理解法』という本を読んでみましょう。かなり分かりやすいです。
一つ注意するとすれば、紙ベースの本を買うこと。私は最初kindleで買いましたが、表が見にくくて紙の本を買いなおしました。
業界知識と企業知識
自分の志望業界が決まっているなら、業界知識と、主要企業の特徴を押さえておきましょう。
業界が一つに絞れているなら、本屋で良さそうな本を買ってみるのが一番です。
主要な企業も多分その本に書いてあるでしょう。それで大体の特徴を掴んでください。
また、業界のトップを走っているのは、ほとんどの場合上場企業のはずです。
上場企業はHPに財務諸表を掲載しています。(法律で義務付けられています)「IR」と書いてあるページがそうです。
そこで財務諸表を読むことで、かなり詳しく企業の実態を知ることができます。先ほどの会計本を読んでおけば、なんとなく読めるはずです。
また、企業が事業の特徴や実態を報告するための文章も読めるはずです。これも絶対に読んでおきましょう。(ほとんどの就活生はIRなんて読んでいないので、これだけで余裕で差別化できますね)
もしまだ皆さんが志望業界を決めていなくても同じです。自分が興味ありそうな業界をざっくり10個くらい抜き出してみて、それぞれの主要企業のIRを読んでみましょう。
これで各業界のトレンドが分かるようになり、自分の興味のある業界が絞れるはずです。
経済史
会計、業界知識に続き、経済史を勉強するのも大事です。
特に昭和の経済史あたりはかなり面白く、日本経済を立体的に理解できるようになるはずです。
これについてはおすすめ本をあげるのは難しいですが、「教科書」的な本は選ばないようにしてください。全く面白くないです。
「○○企業の歴史」とか「○○財閥の趨勢」みたいな、特定の企業や個人について書かれた本の方がリアルを知ることができて面白いです。経済史全般について書かれた本は事実を並べてあるだけで面白くない。
自分が面白いと思う本を読みましょう。
ちなみに私がハマったのは孫正義とホリエモンです。
彼らについて書かれた本はかなり面白く、生々しい描写が多いので真に迫るものがあります。
孫正義の歴史を読めばインターネットの歴史が分かると言ってもよく、またライブドアの関連書籍を読めば上場企業の仕組みや日本経済のうねりをリアルに読み解くことができます。
彼らが嫌いな人も多いかもしれませんが、彼らが日本経済に与えた影響は絶大ですので、個人的にはおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
自己PRを書くためには自分でテーマを決めて深めてみることが大切です。
そうすることで様々な知識が得られ、自分だけの視点が得られるようになります。
そして、気になる企業にインタビューしたり、関連するイベントに行ったりと行動してみれば、それがそのまま自己PRになります。
しかも、そうして作られた自己PRは完全にビジネスに結びついたPRであり、ボランティアやサークルといった非営利活動でのPRとはレベルが違います。
皆さんが人事だったらどちらを採用するのか考えてみれば、その効果は一目瞭然ですね。
では、皆さんの就活が成功することを願っています。
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