就活生が一度は目にする「人気企業ランキング」。
上位にはJTBやJAL・ANA、ソニーや味の素など日本を代表する企業が並びます。
もちろん人気企業と言われるだけあって待遇も良く、優秀な人材が集まります。
しかし、断言します。
「人気企業ランキング」に乗るような企業には行ってはいけません。
一握りの優秀層しか内定が取れないうえに、内定が取れるような優秀層はベンチャーなどで実績を積んだほうがメリットが大きいからです。
本心からその企業のファンであれば別ですが、就活を開始して初めて意識したようなレベルなら行く意味がありません。
にも関わらず、毎年多くの優秀な(はずの)学生が人気企業ランキングに吸い込まれていきます。
そこで今回は、人気企業ランキングに惑わされることのデメリットを解説します。
人気企業ランキングは誰の意見を反映したものか
そもそも人気企業ランキングを見て何の意味があるんでしょうか。
皆さんにもう一度考えてもらいたいと思います。
学生の意見など参考にならない
当たり前ですが、人気企業ランキングは就活生の意見を反映したものです。
であれば、しょせん学生の意見に過ぎないということです。
企業選びにおいて、学生の意見を取り入れたところで成功はしません。
「投資家の作った成長企業ランキング」であれば参考になる部分もあると思いますが、学生の知識で優良企業を見抜けるとは思えないのです。
その証拠をお見せしましょう。
上位の会社は全てBtoC
ランキング上位の会社は全てBtoCの大企業です。
つまり、毎日のようにテレビCMを打って学生の認知度が高い企業がそのまま人気企業ランキングになっているということです。
就活生はCMの印象や企業イメージで志望企業を選んでいるということが分かってしまいます。
ここで実際にランキングを見てみましょう。
これが文系の人気企業ランキングです。(後に理系編も解説します)
- JTB
- ANA
- 東京海上日動火災保険
- JAL
- オリエンタルランド
2020年のランキング上位5社はこのようになっています。
どうでしょうか。
東京海上日動以外の4社は全て旅行関連です。
学生時代に思う存分遊んで、そのまま就活に挑んだ学生の顔が浮かんできそうですよね。
(そしてその4社は漏れなくコロナで死にました)
また、理系のランキングには富士通が3位に入っていますが、理系の学生は富士通が巨額の粉飾決算をした歴史を知らないのでしょうか。
このように見てみると、学生の選ぶ企業なんて当てにならないと分かりますよね。
人気企業と「優良企業」は全く違う
この章の最後に一言。
人気企業と優良企業は全然違います。
文系ランキングで上位に入る会社は華やかな旅行・航空が占めていますが、日本には個性豊かな優良企業がいくらでもあります。
皆さんが普段目を向けないような堅実な企業が、この日本を動かしているのです。
皆さん自身の目で「企業の価値」を見てみてください。
人気企業ランキングに入っていなくても、本当に魅力的な企業に必ず出会えます。
改めて人気企業ランキングを見てみよう
少し現実的な話をしましょう。
「人気企業ランキング」を鵜呑みにして就活をすると間違いなく失敗します。
ランキングを一緒に確認しながら、その意味を解説したいと思います。
2年連続1位の企業は瀕死の重傷
2年連続1位の会社、JTB。
旅行を扱っている会社ですね。
確かにグループ全体で凄まじい規模を誇る巨大企業ではありますが、私にはどうみても魅力的な企業だとは思えません。
給与は低く長時間労働、しかもかなり地味な仕事が多い。
配属リスクもありますし、いったい何が魅力的なんでしょうか。
「旅行代理店」という華やかなイメージが独り歩きしているようにしか見えません。
そして不幸なことに、JTBはコロナの影響をモロに受けてしまいました。
さすがに22卒以降でJTBを志望する学生はいないと思います。
理系編は業界を調べると意味が変わる
理系のランキングはどうでしょうか。
以下が、2020年の理系のランキングになります。
- ソニー
- 味の素
- 富士通
- サントリー
- トヨタ
見事に、BtoCの大企業そろい踏みです。
就活生はテレビのCMばかり見て、大事な決算資料を見ないのでしょうか。
もちろんこれらは素晴らしい企業なのですが、なんとなくのイメージだけで就活をしている印象が否めません。
ちなみにもっと細かく見てみると、
- ソニー:機械・電気メーカー
- 味の素:(冷凍)食品メーカー
- 富士通:IT機器メーカー
- サントリー:食品(飲料)メーカー
- トヨタ:自動車メーカー
と、わりとキレイに棲み分けができています。
もちろんこれらの企業は多角的な経営を行っており、上記の分類は正確なものではありません。
(例えば、ソニーは金融、トヨタはハウスメーカーといった側面もあります)
しかし、ある程度ざっくりと業界で分類してみるだけでも、大学院で専攻した内容でそのまま就活しているんだな、と分かります。
人気企業ランキングは就活にいらない
ここまでは、「いかに人気企業ランキングが信頼ならないか」を熱弁してきました。
しかし、これを見ているあなたは就活生のはず。
「あなたは就活を成功させるうえで、どうすればいいの?」という視点も必要です。
ここからは、就活生がどう行動すべきかを解説します。
人気企業には行ってはいけない
まず、大前提。
このサイトでは何度も言っていますが、人気企業には行ってはいけません。
時間と労力の無駄だからです。
内定を取れるかどうかは完全に需要と供給で決まります。
つまり、内定を取るために必要なのは、学生人気が低い企業に応募すること。
人気企業に応募するなど、愚の骨頂です。
就活生にとって「人気企業ランキング」は「応募してはいけない企業ランキング」と言っても過言ではありません。
BtoB企業狙いがやっぱり最強
その理論で考えると、BtoBの企業を狙うのは極めて有効です。
なぜなら、人気企業の上位はほとんどBtoCだから。
学生は普段から慣れ親しんでいるBtoC企業しか見えていないのです。
しかし現実には、BtoBの企業にも魅力的な企業はたくさんあります。
BtoCの優良企業は激戦区ですが、BtoBの優良企業は知名度が低いので内定が取りやすいのです。
やはり、BtoB戦略は効果的な戦略といえるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
人気企業ランキングから見えてくることを分析してみました。
やはり、多くの学生はCMで見た企業イメージで就活をしているのが実態です。
裏を返せば、企業の本当の実力を見抜いて就活をすれば、高学歴やハイスペックでなくとも十分内定が取れることになります。
就活には戦略が必要。この意味を再確認できたと思います。
では、皆さんの就活が成功することを願っています。
このサイトで公開している、9割以上の確率で選考を突破した独自の就活戦略。
コロナ禍の中、上場企業から隠れ優良企業まで、多くの実績を上げました。リクナビやマイナビなどの就活サービスでは絶対に語られない戦略を提供しています。
メルマガ内容 | ・就活とは何か?本質的な意味
・企業分析の目的・意味 ・企業分析の方法論・コツ・裏技 ・企業分析を活かした就活戦略全体の描き方 |
---|---|
料金 | 無料 |